空間とデザインの思考
今回はテラダデザイン事務所代表の寺田尚樹氏からお話を伺った。
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●学んだこと
寺田氏の学生時代から今に至るまでの作品紹介は
どれもとても面白いものだった。
まずは学生時代、自身がいちごゼリーに強く憧れを抱いていたことから、
いちごゼリーのメガネを作ったという発想とその作品のインパクトに驚かされた
いちごゼリーで何かを作りたいが、建物などを作るのには素材が脆い…。
そこで、いちごゼリーのメガネを作ってしまえば、
目から入る情報がすべてゼリーになる。
そんな発想からいちごゼリーのメガネは誕生したそうだ。
そのほかにも、いちごゼリーのスーツ、
そのスーツがきっかけで自分をクマの形をしたグミの写真と合成し、
自分もグミのクマになった気分を作品で
表現したりとユーモアのある魅力的な作品ばかりだった。
その後ほど、「テラダモケイ」や「15.0%」と言った
寺田氏の代表作が生み出されていくわけだが、寺田氏のお話や過去の作品から、
デザインとは固苦しく考えすぎず、
柔軟に考えてみてもいいものだということを学んだ。
●考えたこと
私は今回の講義を受けて、改めて、事前にリサーチすることは大事なんだ、
ということを考えが浮かんだ。
寺田氏がテラダモケイを作る際には、きちんと現場に赴き、
入念に観察をすることや実際に寸法を測るなどと、
入念にリサーチを重ねていると語っていた。
最後に紹介していただいた、田植えの動画を制作する際には、
現場を観察しに行くだけではなく、自分たちでも田植えを経験した様子も紹介された。
これらのリサーチがテラダモケイのあのリアリティにつながっているんだ、
と感じた。
デザインとリサーチは切っても切り離せないものだと、強く実感した。
また、「15.0%」の紹介では、
その商品名をつけた理由として“あえて”わかりにくい商品名をつけたとお話していた。
そういった商品名をつけることによって、
「これは何だろう?」
と人の注意をひくこともできるし、
商品名の由来を知っている人にとっては、
知らない人へ説明するという、話のタネにできる。
こういった考えから「15.0%」の商品名は生み出された。
このことから私は、商品名を考える際には、
その商品名から生まれるストーリーまで考えていくことが
魅力的な商品名を考えるコツだと感じた。